
第32回 日本臨床栄養学会総会
第31回 日本臨床栄養協会総会
第8回大連合大会
~基調テーマ~
科学としての栄養学
-最新の叡智を実践へ-
8月29日(日)D会場(131+132)
10:40~11:28 糖尿病 座長:田中 明 女子栄養大学 教授
○山城 慶子1)、吉井 秀徳1)、篠宮 真理2)、榎本 祐実2)、工藤 佳代2)、
登坂 祐佳1)、三ツ木文彦1)、野見山 崇1)、小沼 富男1)
1)順天堂大学 医学部付属 順天堂東京江東高齢者医療センター 糖尿病内分泌内科、
2)順天堂大学 医学部付属 順天堂東京江東高齢者医療センター 栄養科
米には玄米から白米まで精製の段階があり、一般的に精製度が低いほど糖・脂質代謝に良いとされている。特殊3部挽き米(特挽き米)は、通常の3部挽き米では残存していた渋みのある果皮と維管束のために硬く食感を損なう背皮を完全に除くという方法で精製されたもので、すでに動物実験で糖・脂質代謝に好影響をもたらすことが報告されている。今回は特挽き米が、2型糖尿病患者の糖・リポ蛋白代謝異常に対してどのような効果をもたらすかについて検討した。
当科に外来通院中の2型糖尿病患者で経口血糖降下薬使用によって血糖管理の比較的安定した5例を対象とした。対象の指示エネルギーはすべて1400Kcal以上であり、その600Kcal以上の炭水化物を特挽き米で摂取させた。1ヶ月間の摂取前後で体重、腹囲、グリコアルブミン、空腹時血糖、HOMA-IR、血清脂質、アポ蛋白、レムナントリポ蛋白を測定した。食事摂取状況については食事記録を作成しそれを栄養士が確認した。
特挽き米の摂取後は摂取前に比較して、空腹時血糖値の有意な低下(135±27→128±27、mean±SD、p<0.05)、TGの有意な低下(119±26→85±33、p<0.05)をそれぞれ示した。LDL-Cは低下傾向、HDL-Cは上昇傾向を、そしてLDL-C/HDL-Cは低下傾向を示した。レムナントリポ蛋白としてのRLP-C、Midbandはいずれも減少傾向を示した。体重は不変で、腹囲は減少傾向を示した。
特挽き米の1ヶ月摂取によって、2型糖尿病における高血糖および動脈硬化促進的リポ蛋白異常の改善が認められた。